褒めるだけで自己肯定感は伸びない
昨今、「褒めを中心にした子育てをしましょう」、というのはよく聞くことだと思います。
褒めるという言葉は、「すぐれているとして、その人や事を良く言う」こと。
つまり、評価的な思考が根元にあるフィードバックとも言えます。
大人もそうですが、子どもたちは褒められることが大好きです。
褒められれば、お父さん、お母さんにもっともっと褒めてもらいたくて、お子さんは頑張ってくれることでしょう。
一方で、
「○○ができているから、わたしは大丈夫」
「○○ができていないから、わたしはダメ」という思考が強化されすぎると、
「そのままの自分でOK」とする自己肯定感が損なわれていきます。
「上手にできていなければ愛されない」という恐れ
自己肯定感というのは、「ありのままの自分でいて大丈夫」という感覚のことです。
上手にできれば、自己評価が一時的に上がりますが、
やがて、「上手にできていなければ愛されない / 認めてもらえない」、という思い込みを持ち、できないことを恐れるようになります。
失敗を避けて、チャレンジが抑制されたり、他者との比較から劣等感を感じて落ち込んだり。
プレッシャーを感じて本来のパフォーマンスを発揮できなくなったり…
子どもたちが本来持つエネルギーを妨げる恐れがあるのです。
ありのままのあなたを認める=無条件承認
パパママ・コーチングでは、承認というスキルを使います。
承認とは、その子のありのままを認めることです。
「褒める」という行為は、「何かができたら認めてあげる」という条件付承認にあたります。
そこで、無条件承認=「結果にかかわらず認める」「ありのままを認める」、
つまり、存在承認を親子間のコミュニケーションで増やしましょう。
「あなたがいてくれることがうれしい」
「ありのままのあなたが大好き」
いっぱいハグをして、肌から愛と承認を届けてあげてください。
大きくなった子どもには、言葉と表情で愛と承認を届けてあげてください。
「どんな自分であっても愛される」
「世界中の人が自分を否定しても、お父さん・お母さんだけは自分を愛し、
自分の存在を認めてくれる」という自己肯定感が、お子さんの意欲とチャレンジを大きく支えてくれます。
そして、たとえ失敗や困難にぶつかったとしても、それをはねのけるエネルギーを引き出してくれるでしょう。