「私が色々先回りして準備してきたためか、
日々の洋服選びに始まり、
何事も「ママにお任せ」で、「こうしたい」と自分から主張することがありません。
やりやすい子どもではあるのですが、将来が心配です。
どうしたらよいでしょうか?」
-小学5年生男の子のお母さまより
自分の意見を主張しないで、世の中を渡っていけるのか…というお母さまのご心配と共に、
お子さまの素直さと、お子さまがお母さまのことを
大好きでいらっしゃることが伝わってまいりました。
「お母さんの選択でいい」という気持ちには、
お母さまの選択に信頼感があるからお任せしているのでしょう。
まず、親子関係に信頼感が築けていることに自信を持っていただき、
ここから新たな違いを作ることをおすすめします。
Yes・Noで答えられない質問を
例えば、お母さまが、お子さまの意見を引き出すことに違いを作ってみてはいかがでしょうか。
具体的には、
◯◯くんはどうしたい?
◯◯くんはどちらが好き?
◯◯くんはどう思う?
こんな風にYes・Noでは答えられない質問をして、
お子さまが自分の思いを話す機会を作ってあげてください。
人は質問をされれば、自分で答えを考えるようになります。
質問されることに慣れている子は、
自分の力で考えることに慣れていくのです。
難しいテーマの話でなくても
晩ごはん、週末のおでかけ先、ご家族へのプレゼント…など何でも結構です。
親子の会話をさらに楽しむつもりで、会話の時間をお持ちください。
小さなことからでも、自分の意見を発してみる、という経験を積んであげましょう。
そして、この会話の時に気にかけていただきたいことがあります。
親の判断は脇に置く
聴いている時に、お母さまの中で「それは違うんじゃない」「変だわ」と判断が出てくるかもしれません。
そんな判断が出てきた時には、言葉や態度には出さないで脇に置いてください。
「そう思ったんだね」と受け取ってあげましょう。
親に評価や判断をされながらだと、子どもは居心地が悪くなって萎縮していきます。
お子さまが、自由に自分の意見や思いを話し、
お母さまに聴いてもらえる喜びや認めてもらえる心地よさを感じ取れれば、
また自分の意見や思いを表現したくなることでしょう。
安心・安全な楽しい会話の時間に
こんな風に
「何でも安心して話せる」
「自分の意見を聞いてもらうのが楽しい」という実感を
お子さんが持てていることを大切にしながら、
親子の会話をぜひ楽しんでください。
話を受け取ってもらってきた経験は、
人の話を受け取ることつながります。
お母さまが質問をして、お子さまの話を聴くことから
お子さまの成長を見守り続けてあげてください。