「勉強の必要性や、大切さを何回も伝えているのですが、一向に息子の行動は変わりません。
親として、子どものためを思って伝えているのに、何も変わらない息子を見て怒ってしまうことも少なくありません。
息子の行動を変えるためにはどうすればよいのでしょうか。」
-中学二年生の男の子のお母さまより
ご相談をいただきありがとうございます。
お母さまが、お子さんのためを思ってする関わりから、溢れる愛情が伝わってきます。
ここから変化を生み出していくために大切な観点についてお話したいと思います。
子どもは「変えられたくない」「変えられるのが嫌」な生き物
親が「子どもを変えよう」とすればするほど、子どもは「変えられたくない!」と抵抗、反発、逃避にエネルギーを費やすようになります。
本来、成長に使うはずだったエネルギーが、抵抗、反発、逃避に費やされるのはなんとももったいないことです。
「子どもを変えよう」とする意識を手放す
そして、多くの場合、伝えているつもりなのに相手の行動が変わらないときに、その相手に原因がある、としがちです。
「ちゃんと言ったのに何で勉強しないの!」
「あれだけ伝えたのに何でわかってくれないの?」という感じです。
ここでおさえておきたい観点は、「相手を変えることはできない」ということです。
コーチングでは、
相手を変えることはできないが、
自分自身を変えることはできる、
という考えを持ちます。
基本的なことのように思われるかもしれませんが、この認識が親御さんの中にしっかりあるかどうかで、コミュニケーションの結果は大きく変わります。
「この子を変えよう」という意識を脇に置いて、お母さまに何ができるか、という観点から考えてみてはいかがでしょうか。
不思議と自分が変わった結果、相手の行動に変化が起こることが多々あるのです。
ストレートなリクエストが心に届く
次に、伝える時のポイントですが、ストレートに届けることです。
例えば、子どもが宿題をしないときは、
「なんであなたはそんな怠け者なの?」
「そんな様子で大丈夫なの?」
と遠回しな言い方ではなく、
シンプルに「宿題しようよ。お母さん応援しているよ」と
「リクエスト」+「Iメッセージ(私は、を主語にした言葉)」で届けましょう。
こんな少しの言い方の違いで、お子さんの視点では
「自分を否定された」というニュアンスが弱まって
お子さんのために力になりたい、というお母さまの愛情が伝わるようになります。
その結果、リクエストを素直に受け取りやすくなります。
お子さんの幸せのために行動されるお母さまを心より応援しております。