人間の興味は、過去のマイナスの出来事に向かいがちです。
この特性に引っ張られて、過去のマイナスの出来事に焦点をあてたコミュニケーションに偏っていないか、お子さんとの会話を振り返ってみてください。
ここに違いを創ることで、お子さんの意欲や能力をぐんと引き出すコミュニケーションが可能です。
過去のマイナスに目をむけた質問
たとえば、子どもの成績が低下したとしましょう。
親の興味はほぼ間違いなく過去のマイナスの領域に向かい、こんな質問が生まれます。
「どうしたの?」
「何があったの?」
「どこでつまずいたの?」
「ちゃんと授業聞いてた?」
「テスト勉強サボってたんじゃない?」
未来のマイナスに目をむけた質問
次に、未来のマイナスの領域に意識が移ります。
「このままでいいの?」
「成績が下がり続けたらどうなる?」
「あとで泣いてもしらないよ」
「行ける学校がなくなっちゃうよ」
後悔させ、反省させ、行きたくない未来を想像させて、不安にさせて相手を動かそうとするコミュニケーションです。
これでは意欲が高まりません。
過去のプラス、未来のプラスに焦点をあてた「前向き質問」
パパ・ママコーチは、過去のプラスの出来事と、未来のプラスの領域に興味を向けます。
その領域への興味から出て来る質問を「前向き質問」と呼んでいます。
■過去のプラスに目を向けた質問
「何点取りたかった?」
「自分をほめてあげられる部分があるとしたらどこ?」
「成績が良かったころはどんなふうに勉強してた?」
■未来のプラスに目を向けた質問
「次は何点を目指す?」
「どうなりたい?」
「これから何が必要だろう?」
まとめ
プラスの状態のお子さんに焦点を当て、それをどんどんしゃべってもらう、
そんな機会をご家庭での会話で提供しましょう。
そうすることで、「やる気を出しなさい」「自信を持ちなさい」と言わなくても、
子どもたちの中から意欲が湧き上がってきます。