「もう受験生なのだから、今までのようにダラダラ過ごしていてはいけないよ」
「こんなに汚しちゃダメじゃない」
このように叱りの際、「~してはいけない」という「禁止」の言葉を使いたくなりますね。
パパママ・コーチングでは「~しよう」という言い方=「奨励」の言葉を積極的に用います。
同じことを言われていても受けとりやすくなる
その意図の1つは、リクエストを受け取りやすくすることです。
同じ意味のことを言っても「禁止」の表現より「奨励」の表現の方が抵抗なく受け取れるのです。
「部屋を散らかさないで」→「部屋を片付けよう」
「忘れちゃダメよ」→「覚えておこうね」
「廊下を走ってはいけません」→「廊下では歩いてね」
「汚い言葉をつかうのはやめて」→「きれいな言葉をつかって」
このように、してほしくないことではなく、してほしいことを伝えます。
脳の処理がスムーズに
もう1つの意図は、脳が理解・処理しやすくすることです。
人間の脳は「~しない」「~するな」という命令にうまく対応できないと言われています。
「鼻を触らないで」と言われれば、不思議と意識は鼻を触ることへと向かっていきます。
そこで、「手を膝におきましょう」と言えば、脳はスムーズに行動をイメージして実行ができるようになります。
やってほしくないことを禁止として伝えるのではなく、やってほしいことを奨励として伝える。
これを習慣化すると「叱ること」が「承認」や「激励」にの効果を持ちます。
まとめ
怒りは、相手の行動が許しがたいときや、否定をしたいという現象が起こっている際に湧き上がります。
そのため、「ダメ」「やめて」「しないで」という禁止の言葉が口から出やすくなるものです。
一呼吸おいて、奨励の言い方で届けてみましょう。
「受験生なんだから、遊んでばかりいちゃダメでしょう。後悔してもしらないからね」
→「受験に向けて、本気で勉強しよう。合格したあなたの笑顔が見たい」
このような背中を押すコミュニケーションに変わっていきます。