いくら怒っても伝わらない。言えば言うほど、反抗する。
でも、放っておいても好きに遊んでばかり…
反抗期のお子さんとのコミュニケーションに悩みはつきませんね。
子どもを「変えよう」とするコミュニケーション
こんな時、お子さんにやる気を出してほしい、頑張ってほしい、何かに取り組んでほしいという願いから
「もっと~しなさい」「あなたはどうして~なの」と、「相手を変えよう」とするコミュニケーションが生まれがちです。
ところが子どもの潜在意識には、「変えられたくない」「コントロールされたくない」という気持ちがあります。
子どもは何でも「自分から」やることが大好きで、何かを「させられる」ことには強い抵抗感を持つものなのです。
特に反抗期の子どもたちは、強烈な自立心が発達する時期です。
反抗期の子どもたちとの関わりは、この「させられたくない」性質を理解することがスタートです。
「変わるべきは子ども」という意識
また、親のなかにある「変わるべきは子ども」という意識に気づき、そして手放すことがとても大切です。
・言うことを聞かせたい
・自分の正しさを分からせたい
・自分の思い通りに動いてほしい
という気持ちが自分の中にあることに気づいたら、それを脇に置きましょう。
親が言う権利、子どもが拒否する権利
そして 以下のことをおさえておきましょう。
・お父さんお母さんは、お子さんに言う権利がある
・お子さんにはそれを、拒否する権利がある
この二つの権利を認識することで、気持ちよくコミュニケーションが成立するようになります。
例えば、お子さんに部屋を片付けてほしい場面。
自分には言う権利が、子どもには拒否する権利がある、という前提で、シンプルに「片づけて」と声かけをします。
「片づけて」と頼んで、お子さんが「イヤだ」と言えば、それはお子さんの「拒否する権利」の行使。
それを受けとって、また自分の「言う権利」を行使しましょう。
ポイントは、短く、穏やかな口調で、淡々と繰り返すことです。
「片づけて」
「今遊んでるから無理」
「片づけて」
「これが終わってから」
「片づけてほしいの」
「えー」
「片づけよう」
「…もぉ~(片づけ始める)」
「ありがとう!嬉しいよ」 …こんな感じです。
壊れたレコードのように、淡々と繰り返すのがポイントです。
まとめ
「子どもを変えてやろう」というエネルギーを手放せば、明るく、シンプルに、気持ちのいい声かけができます。
断られても「そうか」と気持ちよく拒否を受けとれるようになります。
あるいは気持ちよく、またリクエストを繰り返せます。