教の関わり、育の関わり
「教育」は、「教」と「育」という言葉から成り立っています。
「教」は、教える、与える、アドバイスする、指示する、命ずる…といった行為のことです。
知っている者から知らない者へ、という関係性からくるティーチングの関わりです。
一方「育」は、傾聴、質問、承認、リクエスト、提案などの行為による関わりで、これがコーチングです。
コーチングでは、「元々その人が自分の中に答えをもっている」という考えをもとに関わります。
どんなに教えても身につかない理由
多くの親はお子さんへの愛情と、自立した人間に育ててやりたいという責任感に溢れています。
しかしそんな想いから、「しっかり育ててやらなければ」と力が入り、
「教」の関わりばかりをどんどん強めていくと、お子さんはどうなるでしょうか。
まず、常に与えられ続けることで、自分で考えることをしなくなります。
答えをくれる誰かに依存しなければいけなくなり、うまくいかなければ他責する傾向が強められます。
また、求めていたはずの教育効果はあまり期待ができません。
意欲と主体性が欠けたままのティーチングは、穴の開いた”ざる”に水を入れようとする行為と同じで、
教えても教えても何も身につかない、という状況に陥るのです。
「やらされている」だけの勉強で、
一向に成績が伸びない例などはイメージがつきやすいかと思います。
意欲と主体性を育もう
では、意欲と主体性はどうやって育めばよいのか。
それはコーチングの関わりによって引き出すことが可能です。
「この子はもともとすべてを持っている子だ」
「今できないのも、たまたま邪魔するものがあって困っているだけ」
「答えはちゃんとその人の心や頭にある」
という風にお子さんを見てみましょう。 そう見れば、あらゆる関わり方「教」から「育」へ自然にシフトします。
「育」が「教」の土台の役割を果たします。
「教」が効果を発揮するためには、「育」の支えがあることが必要不可欠です。
ぜひご家庭で「育」、すなわちパパママ・コーチングを実践し、
お子さんの自立を育んでいきましょう。